(Italy Gran Paradiso 国立公園 )
今年も無事に年に一度の山旅に行くことが出来ました。今年は北イタリアの、チェルビニア・グランパラディーゾ山麓・クールマイヨール付近の三ヶ所で山歩きをしてきました。数え切れない美しい景色に出会わせていただき、感謝です。
アルプスの少女ハイジのアニメでオオツノのだんなと呼ばれていたアイベックス。スイスのシルトホルンで会って以来、6年ぶりに会えました。写真のアイベックスがオオツノのだんななのか、おくさまなのかはわからないのですが、少しの間立ち止まって私に危険を感じないと判断してくれた後、落ち着き払って食事してくれました。グランパラディーゾ国立公園は、イタリアで最初に国立公園に認定され、野生動物が豊富で有名だそうです。(元々国王が専用の狩場にしていた経緯があるのですが…)イタリアの山では会うことが少ないアイベックスやシャモア(アルプスカモシカ)にも会うチャンスがあります。
今回私も、間近でアイベックスやマーモットと会えた他、距離をおいてですがシャモアたちの群れに遭遇できて感動しました。この土地について調べている時、気になる記述を発見しました。シャモアの体重が30年前と比べて25%も減っている可能性があると!
その原因は、生育環境の気候が温暖になり、暑い日中に行動を控えて休む習性の彼らが、自然に採食量が減って体格が小さくなっていったのだとか。30年で25%とは、ものすごい減り方じゃないでしょうか。しかし、30年前から随分そのしっぽを短くしている氷河を思えば、そのような変化もありえるのかもしれません。
フェレ谷を挟んでモンテビアンコの青白い氷河を眺めていたとき、地響きをたてて氷河の内部がくずれ落ちる音を聞く機会もありました。地球温暖化に加担して、航空機を使って旅行に来た私ですが、日ごろ、あの音を忘れずにいたいなとつくづく思いました。