2021年3月18日木曜日

タネのお話

  

 去年の初夏、美味しかった房州びわの種子を埋めて置いたら、発芽してくれました。ゴロンゴロンとたくさん埋めたのですが、一つだけが目覚めてくれたのです。

 心配のタネというお話を創ったことがあります。ちょうど、春分の日に近い今頃思いついたお話で、またちょうどいい昨日に、齊藤正樹さんがご自身のコミュニティラジオ番組内で朗読してくださいました。タネはタネでも、心配のタネは発芽しないでほしいのですが…。弟に心配のタネを抱えた、あるお姉さんのお話でした。

 もし突然 、自分がこの世を去ることになってしまうとしたら、たくさんの心配のタネを抱えたまま出かけなくてはならないのか…と思うと、今のうちにそのタネは手放しておきたいものです。

 この、小さなびわに実がつく将来も、こんなふうに穏やかな朝が迎えられますように。当たり前の幸せを祈ります。

追記:たねのお話、こちらに載せていますhttps://novel.daysneo.com/sp/works/960594b9a2301cf3f489db886e49a393.html

2021年3月10日水曜日

災害で消えた小さな命展・・・42

 

 大阪·積水ハウス住ムフムラボ会場 (NHK 大阪ニュースより)

 今週日曜日まで大阪で開催されている『命展複製画展』。

 明日で10年という歳月が経った今も、災害時における 動物たちの立場は、あまり変わっていないのが現状です…。少しでも多くの方にそのことを知って頂き、人間と同じように家族である動物達の命も、守っていけるよう祈っています 。

 今日10日、命展代表·うささんの著書『ぼくは海になった』の朗読を、2回も聞く機会がありました。

  1回目は、京都でコミュニティラジオの番組を持っていらっしゃる、ナレーターで俳優の齊藤正樹さんの朗読。

 2回目は、 著者うささん自らが参加したライブイベントのなかでの朗読。 どちらも心に響きました。あのお話を聞いてこみ上がる感情は、初めて読んだ時から変わりません。悲しみの中、実話を聞かせてくれたたえこさんも、ずっと変わらぬ思いを抱えていらっしゃるんだろうと思います 。

 10年とか節目とか、そのような数字は関係なく、いつも忘れず心に置いておきたいお話。2回も聞かせていただいた今日、私の胸の奥は、静かで激しい波が打ち寄せています。