2016年5月30日月曜日

早足の5月

自宅の横を流れる用水路から、田んぼの畦へよじ登る子だくさんなお母さん。
10日ほど前撮られた写真ですが、私が撮ったものではありません。
 水路が見える窓辺で待ち、カメラを構えていた老父が撮りました。
「今来てる!早く早く!」とシャッターチャンスに協力した老母の快挙もありました。
 ゆとりなくせかせか過ごしている私には、とても撮れる写真ではないのです…。
 このカルガモ親子、今は他の広い池へ旅立ったのか、この場所に来なくなったそうです。無事に安全に、13羽とも巣立ってくれるのを祈ってます。

 5月が早足で去ろうとしています。一年で一番好きな月なのですが、たいていこんなふうに忙しく過ごしています。何かしら行事が多く、出かけることが多い月なのでした。

 熊本地震の被災地では、今月中で閉鎖・縮小される避難所もあります。
今、いろいろなことが次に向けて早足で進められていることでしょう…。その速度に追いつけず、はじかれるような命たちが無いことを願います。
 カルガモのお母さんも早足ですが、後ろの子が追いつけない速度では移動しません。
 

2016年5月12日木曜日

熊本のこと

  (熊本県益城町・マクドナルド前)
 阿蘇火山を抱く大地が大きく揺れてからもうすぐ一ヶ月。連休の前半と後半に分けて、先月末から熊本で活動されているうささんたちのグループのお手伝いをしてきました。「小さな命展」の志をこめた、動物とその飼い主さんたちへの支援活動でした。
 滞在中、倒壊家屋の隙間から一匹のワンちゃんを救い出す作業に協力できたこと、迷い猫ちゃんと飼い主さんが出会う橋渡しを出来たことなど、胸がはちきれそうに嬉しい出来事がありました。
 けれどその反面、こんな時に出会いたくなかったような、ひどい動物虐待者や恐ろしく冷たい人間にも会いました。余裕があるときは優しい顔で小さな命を保護したのに、余裕がなくなった途端にそれを見捨てようとする人にも会いました。
 
 人間はなぜ動物と暮らそうとするのか、つくづく考えました。どうして人の家族以外に、動物を家族に迎えるのでしょう。
 そんなこと一言で答えられません。私自身も、どうしてなのかわかりません。
けれど、家族として動物を迎えた人間が多数いる以上、災害時の身の安全を確保するのが人間の義務です。 泣き叫ぶ小さな子どもや、怒鳴り声を出すお年寄りを避難所から追い出すことが無い人間が、犬や猫は追い出してしまうのは不思議です。
 うるさいから、臭いがあるから追い出すのではなくて、そうならないように工夫できるのが人間のいいところのはずでは…?
 実際、周りの気遣いで上手に動物と避難生活している方とも出会えました。
その大きなワンちゃんは、避難所の方たちにかわいがられながら飼い主さんと体育館の廊下にひっそりねそべっていました。おとなしいワンちゃんも、もし飼い主さんと無理やり離されていたら、大声でほえていたかもしれません。
 弱い立場の人も動物も、一緒にうまく避難生活を送るのは不可能ではありません。建物の構造によっては無理な場所もあるでしょうが、何より工夫しようと思う人がいるかいないかで決まってしまうのでした。
 避難所が統合され、減っている時期の現在、更に動物と一緒に避難することは困難になっています。これからも出来る限り支援をさせていただきたいと思います。