2018年4月30日月曜日
損するタイプ
先週、近くの公園の藤棚で写しました。それほど丁寧に手入れされていないせいか、野生的に繁っていて素敵でした。今年は、藤の花の盛りも例年より一週間ほど早かったそうです。 藤棚には、ものすごい羽音が響いていました。クマバチです。温厚なクマバチの習性を知っていますから、何も怖くない私ですが、通りかかる人の中には、その羽音と存在感のある黒と黄の姿におののく声も聞こえました。
「あぶないから、早くきなさい!」
と子どもをうながすお母さん。スズメバチとでも間違えているのでしょうか。大丈夫ですよ、と言う間もなく、すばやく逃げ去ってしまいました。
まあ、あのお母さんも後でスマホででも調べれば、怖くない蜂だったのだとわかるのでしょう。
でもあの時、「あぶないから!」とうながされた子どもには、なかなか消えない先入観が残ってしまいますから、残念なことです。
藤の受粉には、クマバチの強い力がとても重要だそうで、大切なパートナーだと知りました。
クマバチは、羽音も体も大きくて、いかにも強そうに見えるので誤解されやすいようです。かなり損するタイプ。
しかも、ドイツの児童文学作品「ミツバチマーヤの冒険」が日本語訳されたとき、スズメバチがクマバチに誤訳され、ミツバチを襲う悪役のイメージが植え付けられてしまったのだとか!
もう、こうなると損するタイプというより、受難者と呼ぶべきでしょうか…。
2018年4月14日土曜日
ミヤコちゃんとワスレちゃん
去年の晩秋、房総半島の養老渓谷を散策した日の事。未舗装の広い駐車場の片隅におきざられたポット苗がありました。そばに、『ご自由にお持ちください』というメモ書きがそえられ、ポットには植物の名前らしき札が差してありました。
『ミヤコスミレ』調べてみて、そういう名前のスミレがあるのを初めて知りました。2つ持ち帰ってきた苗を軒先に植え、ミヤコちゃんと、スミレちゃんと呼んでいたのです。
降雪や霜も乗り越え、すくすく育ってくれた春先、スミレの葉っぱと違う?もしや?と私は首をかしげました…そしてやはり!
キレイに花を咲かせたのは『ミヤコワスレ』でした‼ 名札を書いた方が、うっかり間違えたのでしょうね。
美しい青紫のミヤコちゃんとワスレちゃん。右側のワスレちゃん、5日目の月の形で咲いています。つぼみの時に誰がかじったのか、欠けていたので心配していました。
元気に咲いてくれて、とても嬉しいです!
2018年4月9日月曜日
るすばんねこ 38
先週末からふたたびるすばんねこです。7月半ば、京都で舞台公演する準備がはじまったうささん。3ヶ月間は、一ヶ月に一度帰宅する日を楽しみに、「頑張れニャ!」と見送ったニャアコちゃんでした。(写真の中で熱い視線で見送っているのは、野良猫君ですが。)
ニャアコちゃんの部屋前に咲くチューリップは、咲いたらすぐに春の嵐がやってきて、散ってしまいました。今年は、様々な春の花がにわかにやってきて、早足で去ってしまったように感じます。
コブシやレンギョウと桜が一緒に咲いているなんて、暖地ではあまりないはずでは?雪国の春に似ていました。
冬の寒さが厳しかったので、春の暖かさに目覚める花たちの勢いが、一斉になったという話を聞いて、なるほど!と思いました。寒い地方では、冬はいつも厳しいものだけど、暖かいこの土地でも今年の寒さはかなり厳しかったのだな…と納得。
ニャアコちゃんは、部屋の中から、移り変わる外の草花と訪れる鳥や虫を見て、例年との違いがわかるのでしょうか。わかってなさそうな顔ですが、ニャアコちゃんの毛は例年より早く、たくさん抜けています。いつもなら本格的にブラッシングが忙しいのは5月なのに!
ニャアコちゃんの体は、草花と同じように、春から初夏への移ろいを早めに準備しているようです。