2026年3月14日土曜日

7年目

 

 苗木を植えてから7年目の暖地サクランボの樹。今年もたくさん花を咲かせてくれました。
小さいながらたくさんのさくらんぼの実が成るこの樹の下には、ある大切な命が埋まっています。
 飼い主に見捨てられ、見知らぬ土地の施設に送られたその老犬は、ようやく余生をゆっくり過ごせる場所へやってきたその時に不治の病が発覚し、施設から出てわずか数か月で命を終えました。穏やかで優しいその犬の顔は、優し気な薄桃色の花と重なります。
 写真を撮った時、偶然樹の上に浮かんでいた雲がありました。梢からふんわり浮かんだかのようなその雲を見て、ふと物語が浮かびました。
 秋から冬、そしてこの春。かけがいのない大切な命を見送り、物語が生まれる泉が凍っていたのですが、凍った心が溶けてくれそうな気がします。お話ができましたら、またこちらにご報告いたします。