(浄瑠璃寺参道の土産店から来た鹿さん文鎮)
奈良市の「ギャラリー美々風」で10月7日から13日まで複製写真展が開かれます。
関西方面では京都や神戸、大阪などで幾度か開かれていますが、奈良は初めてです。
週末の連休も含みますので、たくさんの方が訪れてくださることを期待します。
最近訪れていないのですが、奈良は好きな場所のひとつです。
まずは、大好きな鹿さんたちと必ず会えるのが幸せです。ならまちや東大寺周辺も好きですが、若草山の奥や、京都府との境の当尾の石仏・その先の浄瑠璃寺の九品仏と、赴きある境内。
とりつかれたように何度か足を運びました。
今日は10月5日。東大寺勧進所・阿弥陀堂で「五刧思惟阿弥陀如来坐像」が一年に一度公開されます。毎年この日だけ見られるとあって、たくさん人が訪れます。私も以前うかがって拝観させていただきました。東大寺のホームページにはこんなふうに書いてありました。
『五刧思惟阿弥陀如来は、阿弥陀如来の異形のひとつで、経説によると四十八の大願を成就するために永い間、剃髪をすることもなく坐禅・思惟していたので、このような髪形になったという…。』
このような髪形とはどんなものかというと、つまり『アフロヘアー』みたいな頭の如来様なのです。うかがう前は、アフロヘアー?と好奇心にあふれていたのですが、実際その如来様にお会いしたら、とてもほっとしたような懐かしいような…。無宗教の私ですが、とにかく心が落ちついてひとめぼれしてしまいました。
私が訪れたある年のご開帳で、一つ残念なことがありました。仏像マニアらしき年配の男性が、如来様のお顔や体に、丹念に懐中電灯を当てて観覧していたことです。ライトをあてながら、周囲の人々にも得意げに説明していました。瞳にはめ込まれているのは○○だとか、螺髪(らほつ)の数はいくつだとか…。あくまでも「貴重な仏像」としての扱いに私自身は不愉快でしたが、当の如来様はそんなことなど気にしない大きな心を持っていらっしゃるかもしれません。
せっかく一年に一度外の光が入る阿弥陀堂が、今日はあいにくの天気でうす暗いでしょうね。
ホームページに、撮影やスケッチ、そして懐中電灯の使用を遠慮してくださいと記述がありました。
こんな注意書きを読まなくても、久しぶりに姿をみせてくれた如来様に気づかいができたらいいなと思いました。
2014年10月5日日曜日
震災で消えた小さな命展・・・27
2014年9月23日火曜日
心が静かになる花
(お客をのせた彼岸花)
好きな花の一つですが、この花が咲くと心の中がしんとした静けさに包まれます。花の名前がそうさせるのか?そういうふうに思う人が私に限らずたくさんいるようです。
もしかしたらその理由の一つに、小学4年生の教科書に昔から変わらずのっている「ごんぎつね」の物語があるかもしれません。
読書好きだった私は、国語の教科書をもらうとすぐに物語ばかりひろって読みあさっていたのですが、初めて読んだ当時感じたやりきれなさは、大人になって読み返しても変わりません。
正直を言うとあまり好きではない物語です。
けれどその中で、『彼岸花が赤いきれのようにさき続いていました』と続きの文『村の方から、カーン、カーンと鐘が鳴ってきました。そう式の出る合図です。』という部分が強く心に刷り込まれているのです。紅い彼岸花のあぜ道を、白い葬列が墓地へ向けて続いていく、その場面がこの花を寂しく感じさせているのかもしれません。
そして、「ごんぎつね」の紅い花へつながる、私自身の思い出がもう一つありました。
私がこの物語を学んだ小学4年生の終わり頃、15歳年上の叔父を亡くしました。まだ25歳という若さで、兄のように遊んでもらった叔父がこの世から消えたことは、私の人生で初めての大きな悲しみと衝撃でした。当時土葬だった叔父の生家で、3m近い積雪の中を、葬列が鐘を鳴らして墓地へ続きました。「ごんぎつね」の中と同じようにカーンカーンという鐘、念仏、それとすすり泣く声が白い村に響いていました。
春の彼岸より10日ほど早い、3月初旬です。
今日は秋の彼岸のお中日。
祖父母たちと叔父の写真の前には、おはぎとあずき&ホイップどら焼きが供えられています。
庭の彼岸花も一番美しい開き具合です。
2014年8月31日日曜日
いろいろな出逢い
(オーストリア・レッヒで出逢ったアルプスマーモットさんたち)
8月の後半に出た旅で1年ぶりに、大好きな動物に再会できました。初めて訪れたオーストリア、レッヒの山です。いつもピンボケしたりタイミングを逃す私にしては、珍しく上手に撮影できました。
そして5ヶ月ぶりに、お世話になっているオーストリアの出版社の方と再会できました。その方の素敵なご家族・お友達とも初めてお会いでき、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
オーストリアではハイキングの他に、古都や美術館を見学したり、世界一といわれる氷の洞窟を観に行ったりしました。
いつも旅行中に一度は思います。素晴らしい景色を見たり、素敵な人たちやかわいい動物と会えるのも、自分が現在平和な国に住み、普通にくらしていける立場にいられるからだ、ということを思います。けれど、いつこんなふうにのんきに旅行できなくなるかわからないのだから、この時間を感謝しなくちゃなとも思います。
いろいろな出逢いがあり、夢のように時間が過ぎていましたが、帰ってきたら秋になっていました。夜になって鈴虫が鳴いていますが、今日の昼間はまだ蝉の鳴き声も聞こえました。
アルプスマーモットさんたちはすっかり秋らしい山の上で、たくさん食べてムクムク大きくなって、寒さに備えているのでしょうね。
2014年8月4日月曜日
無人駅のアナウンス
福島県の会津若松駅と新潟県の小出駅を結ぶ只見線です。
昔、幾度もこの列車に乗って、祖父母の家をたずねました。
祖父母が他界し、現在は叔父が守ってくれる家へ、先週久しぶりに行きました。
今回は車で行きましたが、懐かしいこの列車に会うことが出来ました。
只見線は、東日本大震災があった2011年の7月、福島と新潟を襲った豪雨で多大な被害が出て、分断されてしまいました。今も奥会津の6区間は復旧していません。
津波でひどい損害を受けた三陸鉄道が、今年全線開通して嬉しく思いましたが、只見線は当面全線開通の見込みはないと聞きました。
洪水後に立て直した無人駅は、以前と同じく四角い小さな小屋でした。
鉄道マニアの甥っ子に只見線の写真を撮ってあげようと列車を待っていたら、十何年か前、祖母に見送ってもらった一場面を思い出しました。
早め早めに行動しなくては気がすまない祖母は、私が乗る列車が来る三十分も前から駅舎へせかしました。ギリギリ人間の私はブーブー文句を言いました。
「おばあちゃん、早すぎ!あと一杯お茶飲んでも余裕だったよ。」
「いいべ、遅れるよりか早いほうが!」
ヒマなので、私は線路に下りて散歩したりしていました。
「あぶねえから、上あがれ!ひかれちまうんだから!」
「来たら逃げるから大丈夫だよ!」
祖母はやきもきするのですが、列車が来るのはちゃんと前もってわかるのです。
只見川にかかる鉄橋を列車が越えてくる時、一足先に目の前のレールを伝って『カチャン、ガシャン』という振動が響いてくるのです。その音は「列車が入ります。ご注意ください」というアナウンス代わりでした。その後、プアンと警笛を鳴らして列車は姿をあらわすのでした。
祖母一人を草の生えたホームに残し、都会へ帰る列車へ乗るあの気持ちは、セミの声とともにしみついています。
2014年7月22日火曜日
蚊のご満足
本日関東地方が梅雨明けしました。いよいよ、夏が名実ともにやってきたらしいです。
毎年夏になると、ひそかにためしていることがあります。
『蚊が満足するまで血を吸わせきると、かゆみが少ない。本当かウソか?』をたしかめる実験。
(そういっても、私はわざわざ蚊に血をあげるような親切な人ではありませんので、刺されていることに気づいた時、最後まで我慢してみるだけ)
本当です。
ネットで検索しても、結論は「都市伝説」などと書かれているのを見つけますが、私は身をもって毎年主張しています。ウソではありません。
蚊が本当に満足して自分の針をゆっくり抜き去って飛び立つのを見送ると、後のかゆみが本当にほとんどない!のでした。お腹がまん丸に赤く膨らんだレディー蚊は、たいてい遠くに飛べず、近くの草にしがみついています。
ただし、重要な問題は蚊が本当に満足してという部分です。私も何度か失敗しているのですが、ぎりぎりの段階で中断させてしまうと、当然かゆみははげしくやってきます。
蚊は針を刺すときに麻酔を入れて、私たちに気づかれず食事を始めるのですが、食事が終わるまでその麻酔が持たないらしいのです。
あと数秒で吸い上げ終了!というときに激しくかゆみと痛みがくるので、私たちは皮膚に緊張感をこめてしまいます。その時、蚊は危険を察し、あとちょっとなのにと飛び去ってしまう…というわけです。だからなかなか実験は上手くいきません。
私は10年以上前から試して慣れているので、最後の方のそのかゆみも予想して、上手く見送ることが出来るようになりました。でもうっかりくしゃみなどすると、もう台無しです。
何の科学的根拠もなく、証明が出来ない事実です。
でも、実際昨日刺された3ヶ所のうち、私の左足で上記の実験をした場所はどこかわからないくらいなのに、他の2ヶ所は今もむずむずかゆくて赤いです。
友人には「信じてもいいけど、見てるだけでかゆくて最後までなんて待てない。」と言われますし、家族には「感染症が心配だから止めてよ!」と注意されますが、こりずにやっています。
2014年6月29日日曜日
うらやましい特技
(近所の藪・ケンケン鳴くキジ紳士)
先日おかしなことがありました。ご近所の友人(絵本作家・うささん)がカラスの鳴き声をまねしていたら、なんと、カラスがその声に応じていました。
カラスがカア!うささんがカア! すると再びカラスがカア!と応じました。
カラスが2回カアカア!うささんもカアカア! そしてカラスはカアカア!と返します。
それが数回続き、カラスは「何だろう?」と思って上空を旋回しているようでした。
遠くで先に通過した仲間の声が聞こえます。一羽だけ旋回しているそのカラスにむかって「早く来い」と呼んでいるようす。
あまり足止めしては悪いのでナキマネを止めると、そのカラスも遠ざかって行きました。
夏至をすぎたばかりの陽の長い夕暮れ時です。
以前から動物の鳴き真似が上手なのは知っていましたが、うささんの鳴き真似は、彼ら動物たちにも「おや?へんな言葉だけどあいつなにか言ってる?」くらいのレベルまで認められているかもしれません。耳から入った音声の再現を、瞬時に上手くやってのけるのでしょう。私は真似しても無視されますので、うらやましいです。
カラスに応答してもらえたうささんには、キジ紳士にもぜひ寄り道してもらうよう、お願いしたいです。
2014年6月8日日曜日
ナキウサギの思い出
(ナキウサギ・ユク/電子絵本)
今朝5時頃、ケン、ケン!というキジの大きな鳴き声で目が覚めました。
細かな霧雨が煙る中、親子か夫婦かわからない雌雄の姿を見つけました。
視界が悪いと天敵に狙われる危険が少ないからか、いつもは草むらに見え隠れするキジたちが、今朝は、見通しの良い畦道をノシノシと歩いています。
初めてナキウサギと出会ったのも、霧の朝でした。
山上のキャンプ地で1日中雨が続き、テントに閉じ込められた翌朝、
霧がたちこめる岩斜面に、ナキウサギのシルエットを見つけました。
同時にキチキチっと響く声も聞きましたが、すぐに見失いました。
残念ながら、私は明るい空の下ではっきりと彼らの顔を見たことがありません。
かわいい表情は、様々な方が撮っている素晴らしい写真で満足することにします。
ユクの話は、岩のすき間のトンネルに閉じ込められたダレカさんをたすける物語ですが、近年、彼らの環境は様々な原因でおびやかされることを耳にします。
地球の大気はじわじわと冷涼・清涼な空気を減らしていますし、道路建設計画が持ち上がることも脅威だと聞きました。
人間も、彼らが通るひっそりしたトンネルくらい控えめに、山の上を謙虚に通行出来たらいいなと願っています。彼らのトンネルがいつまでも埋まることがありませんように。
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