2025年1月31日金曜日

不思議な名所②

  
(千葉県銚子市・大内かっぱハウス)
 先日、用事で訪れた利根川沿いをGooglemapで検索中、小さな博物館を発見。ちなみに、不思議な名所①にあたる『ウチワサボテン群生地』(2023年1月)も友人が偶然Googlemapで発見しました。Googlemapさんありがとうございます…。
 お名前の通り、元銚子市長の大内氏が、全国津々浦々から収集された河童にまつわる物品や絵画などが、館内ぎっしりです。
 作家・山口敏太郎氏の妖怪コレクションなるものもありました。写真は、3階テラスにいらした大きな河童さん。本当によく集まってくださった…と感心するくらいたくさんの河童に出会えます。
 中でも、土偶好きな私の目に飛び込んできたのは、頭に河童のお皿そっくりなものをのせている土偶(銚子市·余山貝塚出土ミミズク土偶のレプリカ)です。今までいろいろな土偶を見ましたが、初めてお会いした斬新なヘアスタイルでした。他県の考古資料館に収蔵されている本物も、いつか是非拝みたいです。
 親切な館長さんが、ゆっくりどうぞと案内してくださいましたが、訪れたのが閉館間際になってしまったので、早々に引き上げました。今度はもっと早い時間に伺って、じっくり見させて頂きたく思っています。

2025年1月15日水曜日

鳥と猫と老母

 

 名前の通り、蝋細工のように透けた花びらを持つ「蝋梅」が今年もたくさん咲き、
ヒヨドリ たち が群がっています。 蝋梅の実には毒があると聞いたので調べましたが、
花は大丈夫。むしろ薬用にすることもあるのだとか。
 ヒヨドリがにぎわう蝋梅は、たかぎ家の猫マーブルがくつろぐ出窓の真ん前です。
 マーブルは子猫時代からクラッキング(猫が狩猟本能を満たせない時などにする、不満を表現する鳴き方)をよくします。
 当然、ヒヨドリを見る目は獣と化し(もともと獣ですが)、ケケッキャッキャッという奇妙な高い声と共に、カチカチ小刻みに歯を噛み鳴らしているのでした。
 そんな愛猫を見た母が、あら、またヒヨドリと仲良くお話してるんだねえーと…。
ちがう、正に反対の感情ー!とクラッキングについて説明しましたが、ちがうわよ、だって鳥の種類によって声のかけ方が違うの。ハトの時なんかやさしく話しているもんね、と自説を譲らない老母。
 すべて世界の事象には例外もあることですし…老母のファンタジーはそっとしておくことにしました。

2025年1月1日水曜日

ごあいさつ

 

 朝焼けを眺めに、近所の畑地へ行きました。
オレンジ色の空に、成田空港着陸へ向かう飛行機の機体が光っていました。
 海へ向かう県道は、初日の出目当ての車が多く走っている様子です。

 毎日、太陽は変わらず、素敵な光を振りまいて空を染めてくれるのですが、
私たち人間は、こうして、初日の出を特別に眺めたくなるのです。

 他の生物に、人間は不思議な生き物として見られているのだろうな…思いながら、私も特別な夜明け前をカメラに収めていました。
 そして手を合わせます。

 災害、事件·事故が少しでも少ない年になりますように。
 理不尽に消える命が、一つでも減りますように。

今年も、よろしくお願いいたします。


2024年12月15日日曜日

応援プレゼント

 
 かわいいプレゼントを頂きました。おしゃれなコルク芯にまつぼっくり。ビーズとスパンコールでキラキラに飾られた、クリスマスツリー!興味深そうに見つめるマーブルと記念撮影!
 山形学院高等学校・華道部の皆さんが、このようなツリーをたくさん、チームうーにゃんへ贈ってくださったのでした。能登半島地震被災地の猫保護の件では理不尽な中傷を受けたチームうーにゃんですが、信じて頂き、応援の気持ちを届けてくれたこと、本当に感謝します。ありがとうございました!
 世界には様々な事件が毎日起こり、ネットやテレビのニュースは次々に入れ変わっていきます。その陰に、ずっと苦しむ命があることを常に心に置くことは難しいかもしれません。忘れないようにしないと、と思います。遠い世界の出来事も、ご近所の事も。
 正月から始まった能登半島被災地への支援は、今年が終わっていく今も続いています。来年は、新たな災害レスキューの出番がない年になるといいですね。

2024年11月30日土曜日

北風の思い出

 

 (早足の夕暮れ・南房総の海岸で)
 二十四節気の『小雪』は知っていましたが、更に七十二候に分けられ、今の時期が『朔風払葉(北風木の葉を払う)』と呼ばれることを最近知りました。北風には朔風という名もあるのですね。
 文字を見るだけでも寒さを感じるそんな11月末、毎年思い出す出来事があります。20年以上前になりますが、東京都内の閉鎖されたゴルフ練習場で、野良うさぎを保護した日のこと。川沿いのサイクリング道を通って自転車通勤していた私は、落ち葉の吹き溜まりで紅葉した桜の葉を食べるうさぎと会いました。ゴルフ練習場敷地内の社員寮で飼育されていたそのうさぎは、引っ越し先へ連れて行ってもらえず、置いていかれたのでした。いずれ解体・再造成工事の始まるその場所に居続けることはできません。現場作業の方に協力して頂いて捕獲し、私は背中のリュックに入れて連れ帰りました。
 恐怖と緊張なのか、私の背でかたまっていたうさぎは、片道40分ほどのサイクリング中一度だけリュック内でガサゴソッと動きました。ラビットフードを購入しに寄ったペットショップ内です。
 その時、陳列棚に生体販売されていた毛足の長いうさぎとチンチラが、私のリュックを凝視していました。どんな想いが交錯していたかわかりませんが、勝手に想像しました。
ーアナタ アタラシイイエニ イクトコロ?
ーワカラナイ デモ トテモコワイヨ 
 20年以上経た今も、彼らの瞳と背中の重みが忘れられません。北風が吹き荒れる晩秋の思い出です。


2024年11月16日土曜日

るすばんねこ 95

 

 昨日までの『大阪個展』に出かけていたうささん宅で、お留守番していたニャアコちゃん。急な冷込みで、カマクラ内に暖かめの冬用フリースが敷かれました。フリースの匂いを念入りに嗅いでいるニャアコちゃん。洗ったとはいえ、生き物の匂いはニャアコちゃんだけのはずですが、やはり一年ぶりですからそう簡単に安心できないのでしょう。時間をかけて納得してから、ようやく落ちつきました。
 ストーブ設置の都合上、少しずつずらさなくてはならない家具の配置も、ニャアコちゃんは見逃しません。5センチ以内の距離変化にも気づき、何度も点検するのでした。ニャアコちゃん、きっと「間違い探し」が大得意ですね…。
 たかぎ家の猫・マーブルは、リビングの衣替えにほぼ無頓着。一年ぶりに出てきたホットカーペットや炬燵布団に、すぐにごろんとくつろいでいました。「間違い探し」不得意なタイプでしょうか…。
 ストーブやカーペットと入れ替わりに収納されて行く夏の物たち。
また来年の夏も変わらず、今いる子たちと元気に再会してくれますように!
毎年、季節の変わり目はそう願っています。

2024年10月31日木曜日

鹿が啼く

 先日、久しぶりにハイキングに出かけました。訪れたのは北八ヶ岳。山登りに初めて夢中になった20代半ば、私は中央線沿いの多摩地域に住んでいたので、八ヶ岳は 日帰りで行ける近い場所でした。それなのに一度も訪れたことがなく、遠い東北や北海道の山ばかり登っていました。アルプスや八ヶ岳は、登山者があふれているイメージで敬遠していたのです。
  私が今回訪れたのは、 ロープウェイを利用して北横岳~三ッ岳~雨池山を巡るコースでした。人気のあるコースですし休日でしたので、人がかなり多いのを覚悟していたわりに、静かに楽しめました。是非、他の様々なコースも訪れてみたいです!
 写真の鹿たちは、北八ヶ岳ロープウェイ乗り場近くの道路脇で会いました。嬉しくて、手元のスマートフォンでたくさん撮りましたが、暗さと手ブレで下手な写真です…。
 この雌鹿たちと道路を挟んだ反対側斜面には、立派な角をもつ雄鹿が佇んでいました。突如、激しい鳴き声。私は、鹿の鳴き声はピィ!という甲高い警戒鳴きしか聞いたことがなく、雄鹿が雌鹿へ呼びかける、絞り出すような長い鳴き声を初めて聞きました。鳴くというより啼くと書きたくなる、そんな声です。
 あっという間に暮れてしまう秋の日暮れ時、このような声を聞くと切ない気持ちになります。百人一首で憶えある、鹿の声を聞くと秋の悲しさを感じるという意がある句の情感を、実感しました。