2023年11月14日火曜日

いきなり冬

 

 秋を見つける事が少ないまま、いきなり冬になってしまった今週 。軒下にまだ夏のトマトの花が咲いていますし、ご近所の庭には、早咲きの河津桜がポツポツと開いているのでした。
 そして我が家の壁には、先週まで山椒の葉を着々と平らげていたアゲハの幼虫が、ひっそりサナギになっていました。
 異常気象の影響で、うっかりこんな時期にサナギになってしまったのね…と哀れんでいたところ、調べてみたら、彼らには越冬サナギという名があるそうで!知らなかったです、サナギのまま何か月も寒さをやり過ごし、春に蝶になるというシステムがあったなんて!
 自然の屋外でサナギが羽化する確率はとても低い(1%未満とのこと)と聞いていますから、越冬サナギはさらに大変な確率なのかもしれません。それにしても、こんな小さな無防備な体で長期間動けずいたら他の生物にやられないのだろうか…とこれまた調べてみましたが、室内で保護することにもいろいろなリスクがあるそうで、このまま外で見守る方が良いのかなと思いました。
 来春、山椒の木が芽吹くころ、羽化することを願っています。

2023年10月31日火曜日

かぼちゃ色の朝焼け

  

 先日、迫力ある朝焼けの空を観ました。東の空が恐ろしいくらいの赤とピンクで明けてきたので、近所の開けた畑地へ。写真にはあまりピンクは映らず、オレンジと黒の濃淡が目立ちます。
  今日はハロウィン。このような色をハロウィンカラーと言うらしいです。(本当かな…。)しかしながら、私にはとても縁がうすいイベントで、毎年思い出すのは不幸な事件です。今から30年ほど昔のアメリカ・ルイジアナ州での日本人留学生射殺事件。当時もその後も「フリーズ!(うごくな!)」という制止も聞かず(理解できず)侵入した少年側に非があるという意見が多いようです。確かにそうなのかもしれませんが、やはり悲しくいたましいです。少年が撃たれても仕方ないとは思えないのでした。攻撃してこない相手に対しての正当防衛を主張するのなら、せめて威嚇射撃をして欲しかったし、きれいごとと言われるかもしれませんが、銃を持って良い社会なんて無くなって欲しいと思っています。
 その他にもいろいろ物騒な事件を思い出すハロウィンというイベント…本来は、魂を悼むとても大切な行事なのでしょうが、人々の気持ちが奇妙に暴走してしまうような怖さを感じてしまいます。

2023年10月17日火曜日

るすばんねこ 83

 
 3週間近かったお留守番もあとわずかになりました。
 ニャアコちゃん、食欲もいたずら好奇心も旺盛です。リサイクル古紙を散らすのが楽しい様子…。
 東日本大震災後から始まった『災害で消えた小さな命展』。その他の活動や書籍、うささんの講演で訴え続けてきた『ペット同室避難』が鹿児島県奄美市で実現されようとしています。また一つ小さな命が救われる場所が増えたこと、嬉しく思います。
 今年の夏は台風が少なく、私の住む地域は大きな災害に遭わずにすみました。けれど違う地域では様々な災害が襲いかかり、人も動物もたくさんの命が奪われています。災害時の最後の砦となる避難所で、弱い立場の命が居場所を奪われることのないよう願います。それはペット連れに留まらず、止むを得ず大きな声を出さざるを得ない人、我慢を強いられることが難しい人を家族にもつ方たちにも当てはまり、少しの工夫があれば、お互いそこで過ごせるのだと知ってほしいです。狭い避難場所でストレスは避けられないですが、減らすことはできると思うのです。
 ニャアコちゃんたち猫は、こうして狭い所へ入るの大好きですが、いざ避難時キャリーバックに入れられると怒るのですよね…。

2023年9月30日土曜日

カミサマ遭遇

安達太良山山頂で
  先週、福島県の安達太良山に登ってきました。福島と山形県境の吾妻連山は好きな山々ですが、安達太良山へ登ったのは今回が初めてです。私の好みである穏やかで緩やかな湿原を抱く吾妻連山と異なり、火山独特の険しさや厳しさが目立つと聞いていた安達太良山を敬遠していたのでした。
 思ったより緑が多く穏やかな山で、森の中では美しいキノコもたくさん見かけました。ロープウェイ運行前の早朝、静かな山頂では久しぶりにブロッケン現象を見る事も出来ました。カミサマのお写真を撮れて嬉しかったです。自分の姿と解っていても感動的な遭遇でした。
 その日は祖母の命日でしたので、カミサマ遭遇は特別なプレゼントに思えました。私が独りで山へ出かける事をいつも心配していた祖母でしたので、今はどうか安心して見守って欲しく思います。




2023年9月18日月曜日

るすばんねこ 82

 

 三連休は、イベントや活動で多忙なうささん宅で、ニャアコちゃんはお留守番。三階建てキャットマンションの屋上でおくつろぎ中です。温かい空気が溜まった天井付近、暑くないのかなとこちらが心配になりますが、快適にゃと寝そべっていました。
『熱中症警戒アラート』3年前から発令されるようになったと聞きますが、今年はとても頻繁に耳にする夏でした。(まだ暑さは続いていますが。)それもそのはず、現在までの発令回数、関東近辺では私の住む千葉県が第一位だったのです!
 あの、高温で有名な群馬県が16回で千葉県が34回!温度だけではなく、湿度が深く関係して熱中症警戒指数が出されるからです。海沿いで湿度が高い地点において気温が上がると指数が上がる仕組み…。実際は風がありますから体感は異なるのでしょうけど、数値上は、連日身の危険がある状態が続いたのでした。
 若かりし頃、シルクロードの砂漠にあこがれて旅した新彊ウィグルで、それほど暑さにやられなかった理由は湿度の問題だったのね!と極端なことを思ってしまいました。
 今週は秋のお彼岸です。暑さが弱まってくれることを祈りつつ故人を偲びたいと思います。

2023年8月31日木曜日

海の宇宙

          

 この夏は、動物たちのお世話や気候などの都合で旅という旅は行かなかったのですが、三浦半島、伊豆半島に一日ずつシュノーケリングをする機会がありました。
 元神奈川県民の私は、三浦も伊豆も慣れ親しんだ土地でした。けれど今回初めて、シュノーケリングでそれぞれの海中を見て、驚きました!
 幼い頃から遠足などで頻繁に訪れていたこんな近い場所に、魚たちと泳げる美しい場所があったとは、まさに灯台下暗し…。
 中でも一番お気に入りだったのは、イカさんたち。前方にふわりと現れたかと思うと、いつの間に左右に!優雅な大編隊と一緒に泳いでいました。
 美しい斑点や、透き通る足を自由自在に揺らがせ、なんとも幻想的。夢中で写真を撮りました。中には、シュルンと目の前に 近づいてきてアップの写真を撮らせてくれるイカさんも!(上の写真です。)不思議な動きの彼らに、一目ぼれです。
 生命の起源はすべて地球上の進化論が当てはまるわけではなく、宇宙由来の要素が参入し進化発展したという「パンスペルミア説」を思い出しました。海の中で出会う生き物を見ていると、イカさんたちも含め、宇宙に親戚がいそうな方々が多い気がしてなりません。  
 泳ぎながら、宇宙へ開いた時空の穴へうっかり吸い込まれたら大変です。

2023年8月16日水曜日

良い加減

  

 写真は、先日訪れた静岡県伊豆市湯ヶ島の温泉宿で、早朝、部屋の網戸に足が引っかかりもがいていたクワガタ虫です。宿の裏の樹液がありそうな木を見つけ、帰しておきました。
 狩野川沿いの森に囲まれたその宿は素泊まり専門で、自炊設備や温泉棟と宿泊棟が別れている静かな温泉宿でした。一年前、富士登山帰りに伊豆を回って知り、お気に入りになった場所です。
 温泉浴場シャワーの温度調節は昔ながらのスタイルで、温度設定がありません。湯と水それぞれの蛇口をひねって調整し、ちょうど良い温度を探るのでした。
 よく、旅館などの口コミにはこの旧式の蛇口が非常に使いにくいとか、面倒とかマイナス要素で書かれていることが多いのですが、懐かしさを感じます。確かに、ちょっと間違えると熱いお湯や冷たい水が出てくるので、難しいかもしれません。
 でも、なんでも数値で一発調節できてしまう現代に『良い加減』を見つける手間も大切!と思います。なんて偉そうなことを言っていますが、熱いシャワーを頭上からかぶり、私も悲鳴を上げました。お年寄りや幼子には、ちゃんと良い加減の湯にしてあげる気配りが必要ですね。 一緒に温泉へ来たなら、そんなふうに思いやってあげることも素敵な思い出になりそうです。