2014年4月27日日曜日

ミルク色の岩



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(岩手県・幽玄洞)
石灰岩土壌の地下には、複雑な鍾乳洞が多いです。
私は昔から洞窟が大好きでした。初めて訪れたのはあぶくま洞(福島県)で、小学校低学年の頃だったかと思います。日本国内はもちろん、海外旅行先でも、
鍾乳洞があると聞くとつい訪れたくなるのでした。
 ミルク色のひだや、垂れ下がるツララのような岩は、触れずに見ていると
やわらかい物体に思えました。雨水にとけて長い年月をかけて再び固まったそれらの岩を眺めると、なんとも言えない不思議な気持ちになります。


 石灰岩地形は、地下も地上も魅力があるのです。溶解しやすいのに風化に強い石灰岩は、地上に面白い形の岩を残してくれるのです。
 中国の桂林や石林は、広範囲に見飽きない風景が広がっていて大興奮でした。
「石灰岩がそんなに好きなんて、前世に石灰岩に生息する生き物だったんじゃないの?」
と友人に笑われたことがありました。
それはどうだかわかりませんが、いつか自分の体内のカルシウムも、この地球に堆積する石灰岩の一部になるのでしょう。そして果てしない時間の後、地殻変動などで陸地へ移動して洞窟として出現するかもしれません。
 その時、洞窟を歩いているのは今の私たちと同じ人間なのか、それとも人間はもうとっくに絶滅して見たことのない生き物なのか…鍾乳洞の中では空想がふくらみます。





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