2018年3月25日日曜日

災害で消えた小さな命展・・・37

 
命展4は今月13日に最後の展示を終え、絵になった動物たちは申し込まれた方たちのもとへそれぞれ帰って行きました。私の描いたバロンちゃんも、昨日、熊本市城南図書館で申し込まれた飼い主さんがお迎えにこられたと聞きました。嬉しそうにバロンちゃんを抱きしめられた写真を見て、ほっとしました。
 熊本地震がおきてから、もうすぐ2年経とうとしています。
 あの年の4月末。ボランティアで訪れた際、避難所を巡ったことを思い出します。動物連れで避難されている方に、必要な支援物資が何かを聞いて、余っている所から届けるお手伝いでした。でも実際、動物連れで避難所にいらっしゃる方がとても少ないのを知りました。壊れかけた自宅で動物たちと過ごしたり、避難所付近で車中泊される方が多くを占めていました。
 「迷惑だろうから、避難所には連れて行けない。」が一番の理由。いくら環境省で『ペットも避難所へ同行してよい』という法律を定めても、やはり個々の意識には、動物なんか連れて行ったら当然迷惑!という感情が強く根付いています。長年そうして根付いたものは、なかなか消えません。それを消さないと、いいアイデアも浮かばないのです。一部屋しかない公民館だったら難しいでしょうけど、仕切ることが可能な体育館などの大きな施設では、工夫すればいくらでも動物と人が一緒に過ごせます。
 工夫してみよう、と言い出してくれる人が一人でもそこにいれば、その場の空気は変わるはずですから、命展をみてくれた方たちがその一人になってくれたらいいな…といつも思っています。

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