2013年6月23日日曜日

暮れない夜



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(ゴーヤの赤ちゃん)
 2日前の夏至は、梅雨らしい雨降りで陽の長さを実感できませんでしたが、昨日は晴れ間が多く、遅くまで明るい夕空が様々な雲をのせていました。
 今年の冬に訪れたフィンランドでは、夏至のお祭りが行われているのと聞きました。
夏至を境に長くなっていく夜の時間、野外をうろつくワルイモノを追いはらう目的で焚き火を燃やし、祭りとして楽しむようです。
 世界のあちこちで夏至祭りは行われるようですが、白夜の北欧で明るい空を背景に大きなかがり火を焚く祭りを想像すると胸がざわざわします。
 

 幼い頃に読んだ『小さなスプーンおばさん』という童話。物語の中にはノルウェーの風土がたくさんしみこんでいました。パンケーキにたっぷりぬったコケモモジャムが美味しそうでしたし、しょうが入りクッキーというものは不思議で仕方ありませんでした。
 なによりあこがれたのは、ふだんは普通の大人なのに突如ティースプーンくらいに小さくなってしまうおばさんが、小さくなると動物たちと会話が出来ること。非常にうらやましくて、自分もそんな運命だったらいいのに…とあこがれました。でも、夏至祭りの大きな焚き火のてっぺんへよじ登った小さなおばさんが、危機一髪で大切な探し物とともに帰還する話にはヒヤヒヤして、小さくなるのは命がけだなと思ったものでした。

 いつか夏の北欧にも出かけて、湖と森の上に広がるなかなか暮れない夜を眺めたいです。





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