2018年12月1日土曜日

異常と正常


先日訪れた、千葉県銚子市犬吠埼直下の岩礁地帯です。 中心に 写っている岩、 海を望む 猫さんの横顔 に見えるので、勝手に『猫岩』と名付けました。 私の好きなナキウサギにも見えます…どちらにしても 可愛い岩でした。
 岬の断崖の地層には、中世代白亜紀の堆積岩がみられることで有名な場所です。白亜紀といえば恐竜!ですが、ここの堆積岩からは、恐竜の化石は見つかっておらず、アンモナイトが出土しているとのこと。出土したアンモナイトの写真パネルをみて、あれ?と思いました。
 『異常巻きアンモナイト』と書いてあるのです。
異常って?どういうこと?と調べたら、つまり、私たちがよく知っているきれいに平面らせん状に巻いているアンモナイトと違った形。いろいろあるのですが、例えば蛇がとぐろをまくような、立体的な巻き具合だったりします。
 異常巻きと分類されているのは、あくまでも平面系のアンモナイトが正常とされているからです。出土した地層の年代を追っていくと、異常巻きと分類されるものが後から出てきたとされているので、進化の途中でそのような変異をたどった種があるようです。
 巻き方を変えた理由は…?住んでいる海に、何かしら変化があったからでしょうか。海流が激しくなったとか、温度変化など…いろいろ考えた末に必死に変化したのだったとしたら、異常巻きと言われるのは心外かもしれません。進化巻き!なんて名づけられた方が、ちょっと気分がいいんじゃないかなと思いました。
 アンモナイトに限らず、何が『正常』と定めるかによって、それと異なるものが『異常』という言葉をかぶせられることになるので、名前をつける立場の方には、いろいろと考えて欲しいものです。

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