2024年12月15日日曜日

応援プレゼント

 
 かわいいプレゼントを頂きました。おしゃれなコルク芯にまつぼっくり。ビーズとスパンコールでキラキラに飾られた、クリスマスツリー!興味深そうに見つめるマーブルと記念撮影!
 山形学院高等学校・華道部の皆さんが、このようなツリーをたくさん、チームうーにゃんへ贈ってくださったのでした。能登半島地震被災地の猫保護の件では理不尽な中傷を受けたチームうーにゃんですが、信じて頂き、応援の気持ちを届けてくれたこと、本当に感謝します。ありがとうございました!
 世界には様々な事件が毎日起こり、ネットやテレビのニュースは次々に入れ変わっていきます。その陰に、ずっと苦しむ命があることを常に心に置くことは難しいかもしれません。忘れないようにしないと、と思います。遠い世界の出来事も、ご近所の事も。
 正月から始まった能登半島被災地への支援は、今年が終わっていく今も続いています。来年は、新たな災害レスキューの出番がない年になるといいですね。

2024年11月30日土曜日

北風の思い出

 

 (早足の夕暮れ・南房総の海岸で)
 二十四節気の『小雪』は知っていましたが、更に七十二候に分けられ、今の時期が『朔風払葉(北風木の葉を払う)』と呼ばれることを最近知りました。北風には朔風という名もあるのですね。
 文字を見るだけでも寒さを感じるそんな11月末、毎年思い出す出来事があります。20年以上前になりますが、東京都内の閉鎖されたゴルフ練習場で、野良うさぎを保護した日のこと。川沿いのサイクリング道を通って自転車通勤していた私は、落ち葉の吹き溜まりで紅葉した桜の葉を食べるうさぎと会いました。ゴルフ練習場敷地内の社員寮で飼育されていたそのうさぎは、引っ越し先へ連れて行ってもらえず、置いていかれたのでした。いずれ解体・再造成工事の始まるその場所に居続けることはできません。現場作業の方に協力して頂いて捕獲し、私は背中のリュックに入れて連れ帰りました。
 恐怖と緊張なのか、私の背でかたまっていたうさぎは、片道40分ほどのサイクリング中一度だけリュック内でガサゴソッと動きました。ラビットフードを購入しに寄ったペットショップ内です。
 その時、陳列棚に生体販売されていた毛足の長いうさぎとチンチラが、私のリュックを凝視していました。どんな想いが交錯していたかわかりませんが、勝手に想像しました。
ーアナタ アタラシイイエニ イクトコロ?
ーワカラナイ デモ トテモコワイヨ 
 20年以上経た今も、彼らの瞳と背中の重みが忘れられません。北風が吹き荒れる晩秋の思い出です。


2024年11月16日土曜日

るすばんねこ 95

 

 昨日までの『大阪個展』に出かけていたうささん宅で、お留守番していたニャアコちゃん。急な冷込みで、カマクラ内に暖かめの冬用フリースが敷かれました。フリースの匂いを念入りに嗅いでいるニャアコちゃん。洗ったとはいえ、生き物の匂いはニャアコちゃんだけのはずですが、やはり一年ぶりですからそう簡単に安心できないのでしょう。時間をかけて納得してから、ようやく落ちつきました。
 ストーブ設置の都合上、少しずつずらさなくてはならない家具の配置も、ニャアコちゃんは見逃しません。5センチ以内の距離変化にも気づき、何度も点検するのでした。ニャアコちゃん、きっと「間違い探し」が大得意ですね…。
 たかぎ家の猫・マーブルは、リビングの衣替えにほぼ無頓着。一年ぶりに出てきたホットカーペットや炬燵布団に、すぐにごろんとくつろいでいました。「間違い探し」不得意なタイプでしょうか…。
 ストーブやカーペットと入れ替わりに収納されて行く夏の物たち。
また来年の夏も変わらず、今いる子たちと元気に再会してくれますように!
毎年、季節の変わり目はそう願っています。

2024年10月31日木曜日

鹿が啼く

 先日、久しぶりにハイキングに出かけました。訪れたのは北八ヶ岳。山登りに初めて夢中になった20代半ば、私は中央線沿いの多摩地域に住んでいたので、八ヶ岳は 日帰りで行ける近い場所でした。それなのに一度も訪れたことがなく、遠い東北や北海道の山ばかり登っていました。アルプスや八ヶ岳は、登山者があふれているイメージで敬遠していたのです。
  私が今回訪れたのは、 ロープウェイを利用して北横岳~三ッ岳~雨池山を巡るコースでした。人気のあるコースですし休日でしたので、人がかなり多いのを覚悟していたわりに、静かに楽しめました。是非、他の様々なコースも訪れてみたいです!
 写真の鹿たちは、北八ヶ岳ロープウェイ乗り場近くの道路脇で会いました。嬉しくて、手元のスマートフォンでたくさん撮りましたが、暗さと手ブレで下手な写真です…。
 この雌鹿たちと道路を挟んだ反対側斜面には、立派な角をもつ雄鹿が佇んでいました。突如、激しい鳴き声。私は、鹿の鳴き声はピィ!という甲高い警戒鳴きしか聞いたことがなく、雄鹿が雌鹿へ呼びかける、絞り出すような長い鳴き声を初めて聞きました。鳴くというより啼くと書きたくなる、そんな声です。
 あっという間に暮れてしまう秋の日暮れ時、このような声を聞くと切ない気持ちになります。百人一首で憶えある、鹿の声を聞くと秋の悲しさを感じるという意がある句の情感を、実感しました。
 





2024年10月14日月曜日

るすばんねこ 94

 

 一昨日、岩手から東京へ愛犬の受診へやってきた友人Sさん&わんこに会ってきました。うささんも前日から留守でしたから、朝から晩まで部屋でお留守番をしていたニャアコちゃん。誰も来ないとほとんど眠って過ごしている様子で、ごはんの減りが悪いのでちょっと心配です。
(過保護かな…。)

 Sさんと愛犬がわざわざ遠くから新幹線で東京までやってきた理由は、持病の肺疾患と歯の治療についてなかなか納得のいく診察をしてもらえなかったからです。Sさんの主治医さんが悪いというわけではありませんが、この先の治療について納得するための『阿佐ヶ谷動物病院』への受診でした。結果的に納得できたようで、よかったです。

 院長の西井丈博先生は、うささんが数十年お世話になっている大恩人であり、普段からチームうーにゃんで保護された重篤な病状の動物たちに素晴らしい治療を施してくださっています。

 私も若かりし頃、都内でうさぎを保護した頃からお世話になっています。難しい手術も短時間でこなしてしまうし、過去にわからなかった病気を見つけてくれたり、あらゆる面で尊敬できるすごい先生なのですが、一番すごいのはそのお人柄です。その命に寄り添い、どの治療が一番幸せなのか、細やかかつ総合的な診察で導いてくれるところなのです。

 人間の医療でも度々思います。専門医がそろっている大病院と専門ではなくても体を総合的に診察してもらえる小さな医院。どちらが隠された重病を見つけてくれるのか…。結局は、規模でも機器でもなくその『人』次第ということなのでしょうね。

 ニャアコちゃん、ずっと元気でいてほしいです。でももし病院に行かなくてはならなくなったら、ちょっと遠いけどドライブして行こうね…と思っていると通じてしまったのか、ささっと穴に隠れてしまいました。(文章に誤りがあり、修正しました10/17)




2024年9月30日月曜日

るすばんねこ 93



 2週間お留守番中のニャアコちゃん。能登半島を襲った大雨洪水による被害が起きた 2日後、 動物レスキュー・捜索活動にチームうーにゃんメンバーは向かいました。今年は『暑さ寒さも彼岸まで』がピッタリ大当たりで、うささんが旅立った翌日から、千葉は急に秋の空気に包まれました。念のため出しておいた秋冬ハウスに、早速入っているニャアコちゃんでした。ちなみに、隣のニャアコちゃんの絵が描かれている箱はヒーターのカバーなので、まだまだ出番は先です。
 それにしても、地震で痛手を負い、やっと復興へ立ち上がったその地を襲った洪水にはやりきれない思いでいっぱいです。私は相変わらず留守番隊ですが、現地の変遷を見続けているうささんとメンバーは、また地震被災直後へ戻ってしまったような被災地を訪れ、自分たちがこんなにショックなのだから、必死に立ち上がった被災地の方たちはどれだけ途方に暮れていることかと思ったそうです。
 こんな時、神も仏もない…という言葉が浮かんでしまいますが、そもそも神や仏がいたとしても、彼らが災害を起こすわけではないと思います。災害は神も仏も止められないし、起こせないものであり、被災時や後に手をさしのべてくれたり、すがったりする存在なのかもしれない、と勝手に思っています。
 それでもやはり、神様仏様にお願いしたいです。どうかこれ以上傷を痛めつけるような災難が起きないよう、弱ったあの地をお守りください!と。
 

2024年9月16日月曜日

流行最先端

 写真は、先月末に訪れた青森県八戸市・是川縄文館で撮影した不思議な方です。
以前から土偶が大好きな私がいつか行きたいな~と思っていた場所です。国宝の『合掌土偶』で有名な博物館で、東京に出張された合掌土偶には以前お会いしたことがありました。けれど、他にも魅力ある土偶がたくさんいらっしゃるのでした。
 縄文時代後期以降のこのように変わった容姿の土偶、見ていると本当に不思議な気持ちになります。人間と動物が混ざってしまったかのような姿に見えますが、結髪土偶と呼ばれ、角のようなものは、ヘアスタイルということになっているそうです!流行最先端の髪型…。
 現代の研究者さん達はなんとか分類しなくてはならない定めがあるのでしょうから、ヘアースタイルとせざるをえないかもしれませんが、やはり古代の世界では分類説明できない不思議なことがたくさん起きていると思います。人間と獣が混じっていたっておかしくないと思います。他の星の生物も、ご近所に暮らしていたかもしれません。
 博物館の暗がりに並ぶ彼らを見ていた時、たくさんストーリーが去来しましたが、欲張りな私はうまくまとめられずに日々の生活を過ごしています。いつか、作品ができましたら追記したいと思います。



2024年8月31日土曜日

るすばんねこ 92




 現在、個展で留守にしているうささん宅の庭では、大きなスイカが実ってくれました。
台風による大雨が来る前、なんとか割れずに収穫出来たので、ニャアコちゃんと記念撮影!(実は大きさの比較もかねて…。)
 今日は私も個展へお邪魔して、絵を見せていただきました。一番好きな作品は、白いカモシカが河に佇んでこちらを見ている絵でした。
 その河は、命の往来がある河だそうです。命あるものは、体が終わる時や始まる時にその場所を渡るのかもしれません。
 けれど、その場所は人によってすべて違う様相なのだろうなと思います。河ではなく海かもしれないし、砂漠や山岳地帯かもしれないし、建物がひしめく街かもしれないし、空中かもしれない…自分が渡ってきたその場所は一体どんなところだったのかがとても気になります。この先、自分の体が終わってまたそこを渡る時がきたら、出来れば、息が上がるような困難な場所でなく、美しい景色で穏やかならいいなと…。そして、今築いている素敵な人間・動物関係がすべてゼロにならず、見えない糸でつながっていられたらいいな…とつくづく思います。
 ニャアコちゃんも、きっとそう思ってくれている!と信じて。


2024年8月17日土曜日

嵐の後

 

 昨日関東へ接近した台風7号は、北東~北からの暴風を房総半島沿岸に吹き付けました。
以前同じような暴風で砂浜へイルカがうちあげられてしまったいすみ市の海水浴場へ、打ちあがって帰れずに困っている命がいないか見に行きました。
 結果的にそのようなこともなく安心しましたが、魚やカニの亡骸、ちぎれ飛ばされた海藻は打ちあがっていました。プラスティックゴミを拾いながら、嵐は、陸にも海にもたくさんの犠牲をつくりながら通り過ぎるのを思い知ります。
 写真手前の黒い物体!私は初めて見ました。
一瞬昆虫がちぎれてしまった身体か…と思ったらどうやら違い、植物の種子?海藻の一部?と首をひねり、後で調べました。なんと、エイ類の卵の殻だそうです!
 ここから旅立ったエイの赤ちゃんは、今頃どこでどうしているのかな、と広い海原を眺めます。  
 この砂浜には海亀も産卵に訪れるそうで、あちこちに卵保護の目印がありました。車の乗り入れを許可された方や、犬を浜に開放している方も、どうか少しの思いやりでそんな命が埋まっていることを忘れずにいてほしいなと思います。
 いつまでも、いろんな命が集うことができる浜でありますように。


2024年7月30日火曜日

再び、不思議な名所

 

 以前、このブログで不思議な名所として紹介した茨城県神栖市のウチワサボテン群生地。
https://www.blogger.com/blog/post/edit/5294628299306749095/6473421177960129711
 
 先日、花が猛暑の青空に負けずに爽やかなレモンイエローで咲いているのを観てきました。住宅地と砂丘の合間に突如出現するサボテン達。相変わらず不思議な空間でした。
 サボテンが毎年花を咲かせる事に驚く私は、無知でした…。実家にあった鉢植えのサボテンがただただ育つだけで二十年以上花をつけずにいたからです。少年時代の兄が母へ、観光地でお土産として買ってきた、掌に収まるミニ鉢植えでした。花をつける株まで育つのに長い年数が必要だった事と、サボテンに適した環境を整えてなかったのが原因だったそうです。咲いた時は、家族で大喜びでした。
  爽やかなサボテンさんたちに猛暑を散らしてほしいですが、まだまだ続きそうですね。
☆上記リンクにありますが、サボテンのお話を2つほど書いていますのでお暇な時がありましたら、お読みください。

2024年7月16日火曜日

るすばんトマト

 能登半島地震支援を始め、様々な活動で留守が多かったうささん宅で、留守中にすくすく育ったトマトが実りました。今年はミニトマトだけでなく大きなトマトも植えてみたら、こんな立派に育ってくれました。大きさ比較のために、ニャアコちゃんに写っていただきました。やらせ写真かにゃ? ええ、そうです。

 元旦翌日からチームうーにゃん代表うさとメンバーは被災地に赴き、精一杯活動してきました。私は老犬・猫たちとるすばんし、日々たくさん入ってくる不明動物捜索依頼や相談のメールなどを受け付けていました。ですから、現地メンバーの活動量が恐ろしくハードだったのをよく知っています。悪路を徒歩で越えなくてはならなかったり、電波が通じないので音信普通になったり、熊本地震以来の本当に大変な状況でした。
 それだけ頑張ってきたのに、最近起きている一連の問題におけるチームの誹謗には、本当に納得がいきません。チームとして対抗メッセージを出したかった私ですが、不愉快な思いをするのは一人で十分だからと、代表のみが矢面に立ってきました。
 人の噂も75日と言いますがSNSの熱はもっと早いかもしれませんね。けれど、投稿された文字や動画は削除してもどこかに存在しますし、心に刻まれた中傷はずっと残ります。
 メンバーである私は、個人の事情があって公表できないこちらに有利な記録を聞き知っているので、悪者扱いされ続けていることに歯がゆさを感じますが、綿密な計画を立てないと太刀打ちできない世界だそうなので仕方ありません…。
 時々ブワーッと全部暴露してしまいたい衝動にかられますが!
 短気な私では失敗しそうなので余計な口出しをせず、おとなしく留守番しましょう…ね、ニャアコちゃんとトマトさん(&わんこさん達)

2024年6月30日日曜日

るすばんねこ 91

 

 窓ガラス越しのニャアコちゃん。視線の先には外からスマートフォンを向けている私。
 隠れ家から出てきて、なにやってるにゃ?と少し雄々しい顔で見ていました。
 去年はトマトジャングルだったニャアコちゃんの窓辺は、今年はゴーヤが育つかもしれません。と言っても、うささんや私が植えたわけでもなく、突如出現した芽を今日発見したのでした。
 どのような経緯でここに芽を出したか謎ですが、昨年ゴーヤをいただいた時に種を捨てたのかな…とも思います。
 実は私、今年ゴーヤの種をプランターにまいて発芽を待っていたのですが、なぜか全く出ませんでした。ちゃんと完熟した種でしたから出てくれるはず!ですが、五月雨の高温多湿でやられてしまったのか…さっぱりダメで残念と思っていたところでした。今日発見したゴーヤさん、大きく育って実りますように。
 6月もほとんどがお留守番で過ぎてしまいました。同居の老犬達としっかりお留守番しているニャアコちゃん。ゴーヤもトマトも興味ありませんが、窓辺によってくる虫たちに視線を翻弄されて大忙しです。

2024年6月16日日曜日

るすばんねこ 90

 
 6月もうささんは保護・譲渡・講演で大忙しでほぼ不在の日々…。ニャアコちゃん、うささん在宅のわずかなスキをねらってあまあまだったご様子ですが、今週も再びお留守番。
 チームうーにゃんが関わったある猫の事で様々な波紋があったことは、SNS投稿をご覧の方はご存知かと思います。個人情報があるので発表できない内部事情や団体によって意見の相違もあり、まるで一匹の猫を挟んだ争いのように見られてしまったことは残念でなりません。
 ブログと小説投稿以外、滅多にSNSの世界に足を踏み入れずにいる私ですが、今回は自分たちのチームが何を言われているのやらと読ませてもらいました。が、びっくりしました。しっかりと意見を投稿している方ももちろんいらっしゃるのですが、醜い暴言に近い言葉の投げつけが!矢面に立つ代表への悪口も見かけました…。想像以上に恐ろしい、SNSの『両刃の剣』側面を知りました。
 一言発信すれば、素晴らしい意見や情報が瞬く間に広がる、そんな魔法の世界の側面は、自分の身分も明かさずに、一言で相手の心へ刃物を突き立てる危険な武器を持ち合わせているのですね。
 冷静に投稿してくださっている方たちの言うように、飼い主が見つかったのは結果的に良かったことであるけれど、それまでに問題にされていた『捕獲時の情報開示』のことは別問題ですから、どうかそのことをしっかり守って活動をしてほしく思います。もちろん私たちチームうーにゃんも守っています。もしも、ニャアコちゃんが災害時に野外へ出てしまい、見知らぬ場所で捕獲してもらっているのなら、その情報を一分でも早く知ってかけつけたい!それが何よりシンプルな願いです。

2024年5月28日火曜日

皐月を見送る

  
那須・流石山から大倉山へ
 今月初め、福島と栃木の県境に連なる那須連山の片隅を歩きました。
 ちょうどその旅に出発する時とても悲しい報せを聞いたので、行く途中も山上でもそのことばかり考えて歩き、山の写真もここに載せていませんでした。フジコ・ヘミングさんが空に旅立たれたという報せ。心の一角がガランとなりました。
 フジコさんの奏でるピアノは、ずいぶん昔から好んで聴いていましたが、大ファンになったのは十数年前からです。動物に対する思い、人生への想い、人間たちへの辛口な警鐘。そしてピアノの奏で方が本当に大好きでした。過去に何度か聴いていた時心を素通りしていたのに、フジコさんのコンサートやCDで聴いて初めて好きになった、という曲がたくさんあります。
 
 休憩中、スマートフォンからフジコさんのピアノを流して聴いていました。休日なのにほとんど登山者に会わなかった静かなこの山域は、熊が多く出るそうです。ピアノ曲に護っていただきながら、雲が様々な形に変化して流れていくのを見送りました。その日、一つ物語が浮かびましたが、大切な存在を見送った大きな穴に入っていてまだ形になってくれません。いつか出来上がったら、ここに追記させていただきたいです。
 5月は私が好きな月で、野山へ向かう気持ちが浮き立つ月なのですが、今年は静かに見送る月となりました。 どうか、見送った魂が、素敵な場所に落ち着いていらっしゃいますように。

追記7/7 随分時間をかけてしまいましたが、
1つお話をまとめました。お時間がありましたら どうぞ お読みください。
https://novel.daysneo.com/sp/works/d80308cad3e723c39450a2f26a8ec3bc.html

2024年5月15日水曜日

太陽からプレゼント!?

  

 太陽表面で起きる大爆発『太陽フレア』が活発になっているという最近。低緯度地域でオーロラが観測できたというニュースを観ました。写真は、カナダ・バンクーバー在住の友人Nさんが送ってくれたもので、肉眼だと見えにくいですが写真にするとこんなに美しく色が写るそうです!日本では北海道でも観測できたそうですね。
 太陽フレアと低緯度地域のオーロラ、そして地球上の電磁場への強い影響について、20年程前に興味深く調べたことがありました。大好きな作品の一つ『オーロラの彼方へ』というアメリカ映画を観てからです。数十年ぶりにニューヨークの夜空にオーロラが現れた日に、ゆがんだ電磁場によって、30年前の時空と古い無線機によってつながった親子。無線機越しに会話しながら事件や災難を切り抜けていく、スリリングでありながらとてもあたたかい物語でした。様々な困難を乗り越えた結末がとても好ましくて、今現在も変わらず大好きな映画です。
 太陽は、地球にとって命の源になる存在であり、その爆発は地球上に様々な影響を及ぼす…それを知った時、太陽に畏怖を感じました。皆既日食に恐れをなし、ひれ伏した古代の人々の気持ちがよくわかる気がします。
 良くも悪くも強大な影響を与える太陽と、私たち地球人はこの先の未来もちゃんとつきあっていけるのでしょうか。地球人が身勝手なことをしたら(例えば宇宙空間へ悪質なごみ投棄をしたり!)太陽は怒りを爆発させて地球なんて焼いてしまうかも…。そんなことが現実にならないよう、祈ります。



2024年4月29日月曜日

るすばんねこ 89

 

 能登半島地震行方不明動物捜索が続いた今月。4月も留守番で終わってしまうニャと、ふて寝する?ニャアコちゃん。まるで、以前の記事(るすばんねこ35)で載せたパンダ豆です…。
 チームうーにゃん動物捜索依頼のデータを整理する担当の私は、依頼された方が寄せてくれた動物たちのお写真もすべて目を通させていただいてます。
 先日の依頼に、あ!と目を見張る写真を発見。2匹の猫が野原を背景にこちらを振り返っている写真。ニャアコちゃんがこの家に保護される前の野良時代、同じような写真を撮ったのでした。野原の向こうでニャアコちゃんを待っているもう一匹は、イケメンと呼んでいたボス的存在の純野良さん。人に近寄るなんてとんでもないぜといった貫禄がありました。
彼は、当時子猫から大人になったばかりのニャアコちゃんより少し年上の若者でしたから、もし保護されていれば今も健在かもしれません。しかしもう何年も、どこにも姿が見えません。猫たちは外で暮らす方が幸せだよ、と言う人たちも多いのですが、外には自由奔放な猫たちにとっても『命の危険』があふれています。事故・病気・仲間や他の生き物との争い、そして農薬や除草剤による中毒…。どうか、このことを考えて欲しいと願っています。
 パンダ豆ニャアコちゃん、うささんは、あと数日で石川県から帰って来ますよ。

2024年4月15日月曜日

一度は見たい

 
 年老いた母が『一度は見ておきたいから連れて行って欲しい』と言う場所 がいくつかあり、その一つに福島県福島市の花見山公園がありました。
 花木生産者の方が長い年月をかけて花木を植え、一般公開してくれている丘陵。先週初め、福島に行く機会があり、ちょうど花の良い時に桃源郷と言われるその場所を母と散策しました。 
 自然の山などで偶然出会う花は好きですが、 園芸花壇や庭園に咲く花々はそれほど興味がない私。しかし、丸ごと花盛りのその景色にはとても感動しました。 
「どうせ 計画的に 集めて植えたんでしょ?そりゃ色とりどり咲くでしょうよ。」
なんて思う方(それまでの私…。)にはやはり一度は見て欲しい美しい景色でした。 人が植えていても自然に咲いていても美しいものは美しいです。 大切にされていればその気持ちは伝わると思います。
 実は、過去にやはり一度は見ておきたいと母から頼まれて訪れた場所が、北海道富良野市のラベンダー畑。そこでも、どうせちょっと大きな花畑でしょうなんて思っていた私でしたが、やはり感動しました…。一度は見たい風景、まだ増えそうです。

2024年3月31日日曜日

るすばんねこ 88

  

 留守番18日目。3月最後の今日は驚くほどの暖かさで、初夏のようでした。さすがのニャアコちゃんも冬ベッドに入らないかな、と思っていたらすっぽり入り、いつもと同じように丸くなっているのでした。
寒がりなのはわかりますが、もう春ですよ、ニャアコちゃん。
 ニャアコちゃん、こんなふうに横たわると手足が超短い!です。しっぽも丸まっているので、まるでうさぎ?
 うさぎと言えば、今日はキリスト教の復活祭・イースター。多産で知られるうさぎが生命の繁栄シンボルとされているのは以前から聞いていましたが、イースターバニーが良い子にプレゼントを配っていくというドイツの風習は最近知りました。クリスマスのようで楽しみですが、良い子というのが気になります。何をもって良い子の基準にするか…自分がその渦中にいる子だったらドキドキです。 どんな子にも、様々な良い子要素を見つけてもらえますように!
 ニャアコちゃんは、この『手足短か写真』不本意かもしれません。本当はもっと長いにゃ、日本猫として標準にゃと言いたそうでした。しかし、やっぱり短いほうかと思います…。


2024年3月18日月曜日

るすばんねこ 87

 

    今月も、能登半島地震の支援で留守が多いうささん宅。ニャアコちゃんのるすばんは続きます。
 まだまだ寒空の下で迷子になっている動物達の為に、ニャアコちゃんも頑張って応援する日々です。
 冬が終わろうとするこの季節、雪山では雪崩や急な天候変化による遭難事故が起きます。私は単独行の山登りが好きですが、雪山登山はしません。マイ・アルミかんじきも持っていますが、ロープウェー駅やスキーコース周辺を散策する程度でとどめています。
 雪山は美しいけれど、底知れぬ恐ろしさを秘めていて怖いです。暴風雪に立ち往生し、視界を奪われて迷子になってしまったら…一昨年、宮城蔵王の樹氷原を散策した時、そんなことを想像しながら生んだ物語があります。物語サイトへアップしましたのでお暇があったらどうぞ読んでください。https://novel.daysneo.com/works/2c25ba6dbbaaf3162061e560526d1510.html
 
 ニャアコちゃんが留守番するこの部屋の前では、暖冬の今年雪を見ることがなく、水仙の花が散り始めています。
 壊れかけた家屋で過ごさざるを得ない被災者の方たち、雪が積もる野外で迷子になっている動物たちを想い、被災地にも早く春が訪れることを祈ります。

2024年2月29日木曜日

るすばんねこ 86

  

 先月末から2月はまるごとおるすばんが続いていたニャアコちゃん。チームうーにゃんの動物捜索と支援活動で、能登半島地震被災地へ長期滞在していたうささんが、今日1か月ぶりに帰ってきます。
 ニャアコちゃんは面白いことに、お帰りお帰り!と嬉しそうに駈け寄っていく時と、どなたさまでしたかにゃ?と知らんぷりする時と、あれ?最近いなかったかにゃ?と驚き顔の時など、様々なパターンでうささんを迎えます。
 それは日数によってなのか、またはニャアコちゃんにしかわからない事情によるのか分かりません。久しぶりの再会に、ニャアコちゃん今回は果たしてどう出るか!といったところです。
 捜索依頼を受けた方たちの動物がすべて見つかったわけではありません。トレイルカメラにも映らず、痕跡が全く見えない動物もいるとのことで、まだまだ長期で捜索は続くと思います。家の中しか知らない、しかも他所から帰省中に被災して迷子になった猫たちは、過酷な野良生活をしているでしょう。どうか一日でも早く皆さんの大切な家族が見つかりますよう、老犬たちと留守番する私も、ニャアコちゃんと一緒に祈っています。

2024年2月9日金曜日

お願い参り

 

 先週、久しぶりに好きなお寺へ行きました。普段から信心深い行いもせず、自分の好きな時に神仏の種類関係なく祈る私ですが、好きな寺社へ訪れると心が落ち着きます。
 その寺は、ご本尊の仏像だけでなく本堂と周囲の森、参道もすべて気に入っている、千葉県睦沢町にある妙楽寺というところです。先週は年に一度の御開帳がある日でした。
 普段は格子越しにお顔を見る大日如来さまと毘沙門天・不動明王さまたちが、間近に見られる日なのでした。私がこのお寺を知ったのは15年ほど前なのですが、格子柵が取り払われる御開帳日に訪れることができたのは今年が初めてです。
 堂内の畳にしばらく座り、いつもと違うお顔にも見える仏様たちに祈ってきました。
 いつも変わらぬ願い事が一つあるのですが、今回は、能登半島地震でつらい思いをされている命が少しでも減ることも祈らせてもらいました。チームうーにゃんメンバーが引き続き捜索している小さな命たちも、どうか早く見つかって家族の元に帰れますように。

2024年1月31日水曜日

るすばんねこ 85

 


 能登半島地震被災地支援や他地域の動物保護活動でほぼ留守続きのうささん宅。かまってもらえる時間が確実に減っているニャアコちゃんは、少々不満です。

 一昨日から再び石川県輪島市へ入って活動しているチームうーにゃん。現地のうささんから連絡があり、今日、新たに一匹の猫が保護されました。行方不明の猫を探しに来られたご家族の皆さんが協力し、無事保護された話を聞き、嬉しくなりました。

 チームうーにゃんに入ってくる捜索依頼メールを読んでいると、ご家族の思いが胸に迫ります。一年で一番寒い時期、地震発生から一か月が経過しようとしている現在、行方不明の家族を探す方たちの不安はふくらみます。そんな中の今日の保護は、未だ探している他の方たちへ大きな希望になったのでは、と思いました。
 私は現地へ赴かず、ニャアコちゃんや老犬たちとお留守番隊。依頼メールのデータを見やすいようにpcで整えながら、彼らが一日でも早く保護されるのを祈る日々です。テーブル下の膝の中で丸くなる、丸い顔のニャアコちゃんも、きっと同じ気持ちでしょう。
「みんなが早くおうちに帰れて、うささんも早くここへ帰れるといいにゃ…。」
といった気持ちかもしれません。 1月は たった4日しかうささんと触れ合えず、 引き続き 2月に向けてお留守番中です。

2024年1月10日水曜日

るすばんねこ 84

  
 2024年は元旦から大変な災害で始まってしまいました。今現在もつらい思いをされている被災者の方たち、どうか頑張ってほしいと願っています。
熊本地震から発足したチームうーにゃん。今回の石川地震の動物レスキューへ、代表のうささんとメンバー星さんの2人が地震発生翌日から伺いました。倒壊家屋から助け出した犬や、無事見つかった迷子猫など、活動に伺ってよかった嬉しい話をたくさん聞きました。
 けれど、悲しい話も聞きました。倒壊しそうな家屋の寒い玄関先へ置き去られたその猫は、避難する人々と一緒に連れて行ってもらえず、重い持病をかかえたまま命を落としました。
 すべての避難所が動物禁止ではなく、同室または同行可の避難所もあると聞きました。その猫は「もう家も壊れたし、この先は一緒に暮らすのは無理」という言葉を聞いた後、時を経ずに亡くなったそうです。看取ってくれたのは、別の被災者の方で、その避難所ではペットを連れて来た方たちも受け入れてもらっていたそうです。
 余裕がないから、家族であるペットを置いて行けるものなのでしょうか。それとも、その方たちにとっては、元から家族ではなかったのでしょうか。悲しい話です。
 そんな話を聞いて深刻な顔だった私を、ニャアコちゃんが見上げていました。私の体から、もしかしたら悲しみより虚しい黒い煙が出ていたのかもしれません。人間には見えない、感情の色。動物には見えそうです。
安心してね、うささんが不在のるすばん中、災害がきても絶対離れず守るから、と約束をしました。